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つながりブログ

2026年09月のブログ記事一覧

のどのイガイガと長引く咳④ 耳や心臓にもある咳のスイッチ

2026.09.01 ブログ

西新宿内科つながりクリニックの臼井靖博と申します。
「つながりブログ」をご覧いただき、ありがとうございます。

前回まで3回にわたって、「のどがイガイガする、かゆくなって咳をしたくなる。のどに痰が絡まって取れない感じがする」という症状――咽喉頭異常感症を伴う咳をとりあげ、主な原因としてアトピー咳嗽、後鼻漏、胃食道逆流症の三つについてお話ししました。

のどには咳受容体という咳のセンサーがあり、このセンサーが刺激される、あるいはセンサー自体が過敏になることで、「咳をしなさい」という指令が脳に伝わり、咳の反射が起こりやすくなります。後鼻漏や胃食道逆流症では、センサーへの直接的な刺激によって、アトピー咳嗽や感冒後の咳、喘息ではセンサー自体が過敏になって咳が誘発されます。咽喉頭異常感はあるが、咳が出ない場合は、鉄欠乏性貧血、うつ病など多数の疾患を考える必要があります。

咳受容体があるのは、のどだけではありません。気管支、食道、心臓を包む心外膜、肺を覆う胸膜、外耳など様々な場所に分布しています。お子さんの耳かきをすると、「ケホケホ」と咳をするのを経験したことがある親御さんもいらっしゃるかと思います。これは、外耳にある咳受容体が刺激されるためです。また、気管支や肺に関係のなさそうな、心膜炎の患者さんが咳をするのも、心外膜にあるセンサーが反応することによって起こります。

 咳は外敵から呼吸器を守るための防御手段です。これらの場所にセンサーが設置された理由を考えると、人類の進化の過程を探るようで興味深いですね。