コンコン咳とゲホゲホ咳
2025.07.01
ブログ
西新宿内科つながりクリニックの臼井靖博と申します。
「つながりブログ」をご覧いただき、ありがとうございます。
咳には二種類があります。「コンコン」とほとんど痰を伴わずに続く乾いた咳と「ゲホゲホ」と黄色や緑色の痰を伴って続く湿った咳です。コンコン咳を乾性咳嗽(かんせいがいそう)、ゲホゲホ咳を湿性咳嗽(しっせいがいそう)と呼んでいます。
同じ咳でもこの二種類の咳は、咳が出る理由が異なります。コンコン咳は、咳が出ること自体が問題であるので、咳を止める治療が必要になります。一方、ゲホゲホ咳は、気管支や肺から分泌される過剰な痰を排出させるための咳なので、痰を減らす治療が咳を減らす治療につながります
コンコン咳の多くは、喘息や感染後咳嗽などアレルギーや咳過敏が原因なので、鎮咳薬や吸入薬など、それぞれに対応する治療で咳の鎮静化を図ります。一方、ゲホゲホ咳の多くは、細菌やウイルス感染による副鼻腔炎、気管支炎、肺炎などが原因となっているため、抗菌薬や去痰薬を中心とした治療で咳の鎮静化を図ります。
当院の咳問診にも「乾いた咳(コンコン咳)ですか? 湿った咳(ゲホゲホ咳)ですか?」という質問があります。コンコン咳でも少量の粘液性の痰を伴うことがあるため、お答えに困る方もいらっしゃると思います。「湿った咳」とお答えいただいた際には、診察時に「咳とともに、必ず黄色や緑色の痰が出てきますか?」とお聞きして、本当に湿った咳(ゲホゲホ咳)かを確認していますので、あまり悩まずにお答えください。咳や痰でお困りの方の力になれれば、と治療にあたっております。ご来院、お待ちしております。